柘植

柘植は木のぬくもりを感じるあたたかみのある印材です。
つげの木は様々な木の中で繊維が詰まっているために印材に適しているとされています。
柘(つげ)は彫刻や細工がしやすく、日本では昔から様々な加工製品に使われてきました。将棋の駒、そろばんや粘土細工につかうへらなどの伝統品にも広く使われていますし、柘の櫛などは椿油をしみ込ませて髪の手入れをするのに適しています。

本柘は常緑広葉樹の柘の木から作られる印材です。柘の木は成長が遅く繊維が詰まっていて(目がしっかり詰まっていて)非常に硬いのが特徴です。硬い為に細やかな細工がしやすい為に、印鑑や櫛などの細かい部分なども細工も美しく加工できます。

印材の柘植というと、薩摩本柘植・本柘植とアカネ柘植などの表示があります。
タイ産などの輸入材を使用しているつげも「本つげ」という表示をしていることがありますが、 厳密にはつげ(黄楊・柘植)ではないため、職人の間では「シャム材」などと読び国産のつげ(黄楊・柘植)と区別される事もあります。

・アカネ柘
タイや中国などの東南アジアから輸入されるアカネと呼ばれる印材です。

・本柘植(黄楊)
ツゲ科ツゲ属の常緑小喬木。関東から九州まで広く分布しています。庭木や街路樹としてよく用いられ、材質は黄褐色で極めて緻密です。

・薩摩本柘
薩摩本柘は鹿児島産の高級品です。伊豆、三宅島、鹿児島等国産のツゲの木を使用した物を「薩摩本柘」、タイ周辺から輸入した物を「柘」又は「シャム柘」と区別しています。薩摩本柘は柘と呼ばれる印材の中でも最も品質が高く、経年変化も少ない印材です。その質感は輸入されたツゲと呼ばれる物と比較すると歴然としています
薩摩本柘植は、象牙等と共に、木製の印材としては古くから使われており、広く愛用されています。